特大ペッパソン2016の振り返り
こんにちは、アプレッソ営業部の脇野です!
昨年に引き続き今年も特大ペッパソンへDataSpiderを提供させていただきました。 参加者は80名超え、API提供ベンダーが12社、総勢100名以上が集まり、さらにPepperが40台近くいるので言ってみれば150名が集うハッカソンというわけです。本当にすごかったです。
※写真は総勢40台が集まるダークな感じのPepperくん!圧巻ですね。
さて、ハッカソンに参加されるみなさまはどんなものをどうやって実現しようかと悩みながらハッカソンへ参加されていらっしゃると思うのですが、私たちAPI提供側もどうやって多くのみなさんにプロダクト/サービスを知り触っていただけるのだろうと色々と考えながらハッカソンに挑んでいます。
そこで今回はそんな取り組みを、開発現場を改善する方法としてよく採用されているふりかえりのフレームワーク「KPT」に習って考えてみたいと思います。
とその前に。。。
まずはペッパソンの結果を。
最優秀賞
最優秀賞は六元素チームの『手話通訳ボランティア by Pepper』
手話の動作をPepperで写真に撮り、解析して通訳してくれるという発想。とても衝撃的でした。
DataSpider賞
アプレッソからはDataSpider賞をチーム『嫁は何人いても…やっぱ困る。』の『Second Wife 』に贈らせていただきました。
名古屋ハッカソンに引き続き今回もご活用いただき本当にありがとうございました!
※詳しい内容はMashupAwardsのレポートをご覧いただければと思います。
ではKPTに移ります。
K=Keep(よかったこと)
- 事前にサンプルスクリプトと手順書を用意することができた
- 普段利用していなかった機能を提供することができた
サンプルスクリプトの提供
提供するDataSpiderの中にJSON変換スクリプトを作成しておきました。 ハッカソンでは各種APIとのやり取りにJSONフォーマットでデータをやり取りをすることが多くあるのでその変換方法を、それとすぐに動かせるようにHTTPトリガーの設定です。 これで環境を提供した直後に動作を試すことが可能な環境になっています。
手順書(Qiita)の作成
上記サンプルスクリプトの利用手順と、Pepperとの連携における概要をまとめ記事を作成しました。
P=Problem(悪かったこと)
- ハッカソン開催前に触れてもらえる環境、資料を用意することができなかった -開催中に ハンズオンの実施を考えたが触ってもらう環境の用意ができていなかった
まずは知ってもらうところから
個別に勉強会を開催されているベンダーさんのAPIはやはり利用頻度が高いです。 限られた時間の中で開発をしなければいけないので、機能の細かい所ではなく、全体を通じで何が実現できて、こうすれば動くというのを理解いただかなければ最後まで使っていただくことはできません。
APIの説明ですべてを伝えることができればよいのですが、言葉だけでは実装感まで伝えることはできない、なので一度は触ってもらう必要があります。そこで個別にハンズオンの時間もいただいたのですが、ハンズオン環境を用意する前にみなさんに集まっていただいたため、実際には個別の機能紹介だけになってしまいました。完全にハンズオンの準備不足でした。
T=Try(次に試すこと)
- 事前勉強会
- ハンズオン
- 手順書の印刷
事前勉強会
ハッカソン参加者向けに限定するわけではないですが、ハッカソンでよく利用してもらっている機能は一般的な用途でもきっと利用できることだと思うので、ハッカソンで得られたエッセンスを取り入れた勉強会や記事を定期的にアップしていこうと思います。
今回のペッパソンで得られたエッセンスで記事に起こしておきたいのはこれ。
- DataSpiderサーバをテンポラリとして利用する方法
- 中間テーブルを利用する方法
ハンズオン
個別チーム用インスタンスとは別にハンズオン専用のインスタンスを用意しようと思います。
DataSpiderはリポジトリDBを利用することで同一環境に複数の異なるユーザでログインすることができるので、事前に複数名分のユーザを作成することで、ハンズオン参加者にすぐ環境を提供することができるようになります。
あとは設定情報とハンズオンの手順を印刷しておこうと思います。 もちろん手順はWeb上にも掲載されているのですが検索する手間、ネット環境(ハッカソンでは大量のユーザがネットに同時に接続するのでなかなかつながらないことがあります)を考えると紙がやはり確実で早い、ということがあります。
さいごに
今回のハッカソン、正直なところなかなか利用していただくことができない厳しいものだったのですが、それ以外でいくつもの良い経験を得られました。
まず一つ目、「これはDataSpiderさんならできるかもしれない」と言ってAPI提供ベンダーさんが相談しにきてくださる、そして様々な実現方法を一緒になって検討しはじめる。これは自分たちのAPIが利用されるされないは関係なく、実現したいことを最短でできる方法はなんだろうと一緒に作っている瞬間で、こうした経験ができるハッカソンは楽しいのひとこと。
二つ目、「DataSpiderは連携処理を行うソフトウェアである」という固定概念を忘れて「DataSpiderというソフトウェアのアーキテクチャ」を考えてみれば実現可能だよね?という気付きがあったこと。柔軟に物事を捉える大切さを学びました。
そして最後に、今回アプレッソメンバーの都合がなかなかつかず、支援スタッフのアサインにとても困っていました。そんなとき、前職のメディアフォースのみんながスタッフとして力になってくれたこと。これは本当に心強く、ありがたかったです。会社が変わってもこうして一緒にチームとして参加できたことはとても幸せでした。
次回のハッカソンでも新たな発見を求めて、そしてこの経験をより良いDataSpiderのために活かしていきたいと思います!