JavaOne 2016 1日目
こんにちは、開発部の陳です。
サンフランシスコで開催される JavaOne 2016 に来ています。
初アメリカで若干心細いですが、去年参加した野口も同行しているので、 いざとなれば経験者の知識に頼れば問題ないでしょうという気持ちだから、割りと気楽にやっています。
世間話はここまでにして、初日の状況を簡単にレポートします。
午前中のセッション
去年の教訓を活かして、ちゃんと事前に登録して、参加してきました。 ただ、時差ボケが心配なので、午前中は11時開始のセッション一つだけにしました。
参加したのはユーザグループフォーラムセッションの Coding with the Best: Learn How Great Developers Code Their Lives [UGF7870] です。
主な講演者の Bruno Souza さんは JUG の活動以外に、 Code 4 Life というサイトを運営していて、成功した開発者たちの経験をもとに、 開発者を志業とする人々がより簡単になりたい理想な自分になれるよう、 アドバイスなどを発信しています。
このセッションはまさに Code 4 Life の元ネタとなる開発者たちが経験を共有してくれるという内容でした。
似ているような経験を持つ開発者なら共感できるでしょうけど、 自分的には一人ひとりの話が早すぎて、内容も発散しているようで、 結論が見えていないうちにに終わってしまいました。
文章として書かれているものがあれば、もう少し追えたかもしれないが、 ここらへんはディスカッションという形式の制限かもしれません。
セッションの最後に出てきたチェックリストはいくつ具体的な建言が書かれていて、 以前読んだアプレンティスシップ・パターンを思い出させてくれました。
この本が未読の方は、Code 4 Life に登録してみるのもいいでしょう。
- 教訓:スライドのないセッションはつらいです。何も把握していないうちに終わってしまうかもしれません。リスニングによほどの自信がなければ、スライドのあるセッションに行きましょう。
昼休み
日曜日に JavaOne 弁当がないのは知ってましたが、朝来る途中にお昼買っておくのを忘れました。 午前中のセッションと Key Note の間に 30分しかなくて、会場の近くも店が少なかったので、 結局ちゃんとしたお昼を食べられませんでした。
- 教訓:日曜日(初日)は午前中のセッションに行く前に、お昼買っておきましょう。
Key Note
一言でまとめると、「火星探査は熱い!会場は寒い!」に尽きます。
開幕:Java の3つのE
最初は Java の3つのE ― Easy, Efficient, Expansive ― を軸に、 CERN、gatk、Twitter、Databricks などの企業や組織の事例を交えつつ順調に説明をこなしてきました。
しかし、Anita Sengupta 博士が登壇してから、 完全に NASA のイベントになったかのように、火星探査機にまつわる話しか出てこなくて、 火星の話は面白いけど、肝心な Java はいつの間にか完全に地球の重力圏から去ってゆきました。 そして Java が遠くに離れていくにつれて、会場の温度(物理的に)もどんどん下がって行きました…
寒すぎて生きていくのがつらいと感じた頃、やっと Java の話が再開しました。
火星のあとは引き続き Wavefront の事例があって、説明自体はかなり短いけど、 技術的に面白いことをやっている雰囲気が結構出ていました。
本番: Java SE 9
3つのEの話が終わったあと、 Mark Reinhold さんが登壇して、Java 9を簡単に紹介しました。
JShell のデモには少しトラブルがあったけど、見せてくれた * タブ補完 * import によるパッケージ追加 は便利で使いやすようです。(JShell を使う場面自体は少ない気がするが)
JShell のデモにつづいて、Jigsaw の話に入って、jlink で小さめの JRE を自作する実演をしました。
そのあとは Brian Goetz さんが登壇して、少し Valhalla と Panama を紹介したあとに、短い本番が終わりました。
終局: Java EE 8
Anil Guar さんが Java EE 8 の進展と Java EE 9 のロードマップを説明したあとに、 パートナーが登壇して事例や意見を共有する形で終わりました。
ちなみに登壇したパートナーにはいつも Java Day Tokyo / JJUG でおなじみの富士通の数村さんと、 今年の Java Day Tokyo で事例紹介で登壇した興和損保の浦川さんの姿がありました。
感想
連続何回か Java Day Tokyo に参加してきたせいか、 現場で聞くキーノートのワクワク感がだいぶ薄れてきました。 そして、楽しい火星探査のおかげで、クダクダです。 さらに、会場が寒すぎて、途中で頭が痛くなってきて、話があまり頭に入りませんでした…
- 教訓:会場内でも防寒対策をしっかりしましょう。
追伸
JavaOne 2016 のサイトのオンデマンドビデオは火星探査の部分を切り出して別ビデオとして編集したものになります。 キーノートの内容を把握したいなら、こちらのほうがおすすめです。